令和8年2月19日(木)、「岐阜圏域における障がい者雇用の拡大」を目的として、企業と支援機関が連携した「障がい者雇用拡大セミナー」が開催されました。
「障がい者雇用に興味はあるが、どう進めればよいかわからない」「以前募集したが、採用につながらなかった」といった企業のご担当者に向け、実践的な事例報告と支援体制についてご紹介いただきました。
1.業務の「切り出し」と在宅ワークの可能性:株式会社CBCテレビ
株式会社CBCテレビ様より、採用要件の見直しと新たな働き方の導入についてご紹介いただきました。
● 課題と背景
以前は面接会を複数回実施していましたが、採用には至りませんでした。原因として、「社内のすべての業務をこなせること」という高い要件設定があり、業務の切り分けができていなかったことが挙げられます。
● 新たな取り組み「番組モニター業務」の創設
業務の切り出しを行い、在宅で実施できる「番組モニター業務」を新設しました。具体的には、番組を視聴して感想や改善点をレポートにまとめ提出するという内容です。
● 成果と現状
現在、20〜30代の若手を中心に7名を雇用しています。在宅勤務という就労形態が、多様な人材の活躍の場を広げています。
2.「戦力」としての育成と厚い支援体制:森松工業株式会社
森松工業株式会社(本巣工場)様より、障がいを「個性」というリソースと捉えた先進的な取り組みをご共有いただきました。
● 「戦力」として育てる文化
単なる法定雇用率の充足を目的とした雇用ではなく、溶接や製造ライン業務など、特別な作業を設けることなく「戦力」として期待し、育成しています。
● 専門職によるバックアップ体制
現場には4名のジョブコーチと3名の生活相談員が在籍しています。間接部門ではなく「現場」に支援者を配置することで、日常の些細な悩みや作業手順に関する相談に即座に対応できる体制を整えています。
● 地域・家族との連携
本人だけでなく、保護者を交えた定期面談や、外部の支援機関(ナカポツ等)との緊密な連携が、14年以上にわたる長期勤続を実現する鍵となっています。
3.パートナーとしての支援機関:パッソ岐阜
パッソ岐阜の吉田様より、企業が活用できる福祉サービスの仕組みについてご説明いただきました。
● 就労移行支援と定着支援
就職前のマナー・スキル習得訓練だけでなく、就職後も長く働き続けられるよう、職場訪問や環境調整のサポートを継続的に行っています。
● 「認識のズレ」を埋める存在
企業が求める「成果」と、当事者が抱える「不安」の間にあるギャップを、支援機関が「ハブ」となって調整することで、ミスマッチを防ぐことが可能です。
セミナーを終えて
質疑応答では、「どうすれば仕事を切り出し、長く働いてもらえるのか」という切実な問いが寄せられました。これに対し、ご登壇者から次のような力強い言葉をいただきました。
「仕組みとしての支援だけでなく、お互いのリソースを活かし合い、9年・10年とかけて共に関係性を築いてきた結果です。」
障がい者雇用は、単なる義務履行ではなく、自社の業務を見直し、多様な強みを活かす組織づくりのきっかけとな
ります。ぜひ、この機会を一歩前進のきっかけとしてご活用ください。
お問い合わせ
障がい者雇用に関するご相談や、見学のご希望がございましたら、お気軽に当協議会または各支援機関までご連絡ください。


