「働きたい」を、地域全体で支える。障がい者雇用の「量から質」への転換を考える一日。
開催概要
9月16日、岐阜圏域就労移行支援事業所連絡協議会による「第1回全体会及び研修会」が開催されました。就労移行支援や就労継続支援A型・B型などの関係者が集まり、協議会の活動状況を共有するとともに、働き続けるための支援について学びを深めました。
「障がいのある方の採用後、どのように職場定着を支えればよいのか」。
企業にとっても身近なこの課題を、地域の支援機関が連携して考える機会となりました。
1.全体会:地域全体で支える就労支援の取り組み
全体会では、今年度の活動報告とともに、合同面接練習会や障がい者雇用拡大セミナーなど、今後の取り組みが共有されました。
● 各部会内容
10月の合同面接練習会に向け、参加者や面接官の負担に配慮した運営方法を検討。面接ガイダンスにZoomやYouTubeの配信を活用し、2部制・2日間に分ける形に見直しました。
また、他事業所の利用者の面接官役を支援者が担うなど、事業所の枠を越えた協力を進めています。
大切にしていること:一つの事業所だけで抱え込まず、地域全体で就職への挑戦を支えること。
パンフレットの配布やホームページの改修を通じて、就労移行支援の役割や各事業所の取り組みを広く伝える活動を進めています。
大切にしていること:支援を必要とする方や企業に、相談につながる情報を届けること。
● 今後の取り組み
10月には合同面接練習会、令和9年2月には障がい者雇用拡大セミナーが予定されています。
関係機関同士の「顔の見える関係」を深めながら、就職準備から職場定着までつながる地域の支援体制を目指します。
2.研修会「就労支援・はじめての一歩」:臼井三郎氏
研修会では、岐阜障がい者就業・生活支援センター所長兼主任就業支援ワーカーの臼井三郎氏より、「就労支援・はじめての一歩」をテーマにご講演いただきました。
● 本人の希望や強みを知ることから
就職を支えるうえでは、仕事内容や能力だけでなく、生活リズム、金銭管理、対人関係、本人が望む将来の暮らしにも目を向けることが大切です。
同センターでは、新規登録時に家族や支援者にも同席してもらい、生活面と就労面を多角的に確認しています。
● 安心して相談できる職場づくり
職場で分からないことを尋ねられる関係や、本人の得意なことを認める関わりが重要であると説明されました。
講演では、本人の「働きたい」という意欲と適切な訓練、周囲の支援が結びつき、遅刻や欠勤なく働きながら自信を深めた事例も紹介されました。
大切にしていること:できないことだけを見るのではなく、本人の強みと小さな成長を積み重ねること。
● 企業・家族・支援機関がつながる職場定着
安定した就労には、企業と本人の努力に加え、家族やハローワーク、障害者職業センター、自治体などとの連携も欠かせません。
家庭では、帰宅後に過度な聞き取りをするのではなく、ねぎらいの言葉をかけ、会話や体調の小さな変化を見守ることも支えになります。
支援機関は企業の代わりに雇用を担う存在ではありません。
本人の特性や希望を整理し、企業との情報共有や職場環境の調整を通じて、双方が安心して働ける関係を築くパートナーです。
大切にしていること:採用をゴールにせず、本人が地域の中で働き続けられる関係をつくること。
全体会及び研修会を終えて
今回の全体会及び研修会では、障がい者雇用を「量」だけで捉えるのではなく、一人ひとりの希望に沿った就職と、その後の定着を支える「質」の重要性が共有されました。
働くことは、就職先が決まれば終わりではありません。
本人が力を発揮できること、企業が働きやすい職場をつくること、地域の支援機関が必要なときにつながれること。
その積み重ねが、長く働き続けられる地域づくりにつながります。
岐阜圏域就労移行支援事業所連絡協議会では、今後も関係機関と連携しながら、障がいのある方の「働きたい」という思いを地域全体で支えてまいります。
お問い合わせ
障がい者雇用に関するご相談や支援事業所の見学をご希望の場合は、当協議会または各支援機関までお気軽にお問い合わせください。



